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家庭用ゲーム機の先駆けであり、ブームの立役者である
ファミリーコンピューター(ファミコン)が発売されて、今年でちょうど30年になります。
1983年に発売され、1985年のスーパーマリオブラザーズで一大ブームを巻き起こした
家庭用エンターテイメントシステムは、今では一般的な普及を見せ
ゲームという存在を知らない人は、ほぼ居なくなりました。
ファミコンの音楽は、ハード的制約から、ゲームで同時に音を出せる最大は4音。(1音はノイズ音なので、実質3音
その独特の音から、ピコピコサウンドなどとも呼ばれたファミコン音源(本来はPSG音源というもので、ファミコン以外でも、その時代のコンピューター系の音源の主流でした)は、音数が少ない分
メロディ重視の、非常にシビアなサウンド作りを要求されました。
ドラゴンクエストのすぎやまこういちは、当時チュンソフトがドラクエの音楽を制作する際に
様々な音楽家に声をかけたものの、その同時発音数3音の制約に、誰もが3音じゃロクな音楽が作れないと
仕事を断る中、すぎやまこういちは3音しか使えないという理由で音楽が作れないと言うのは、プロではないと敢えて仕事を受けたという逸話が残っています。
音楽を作る方でも聴く方でもすぐわかると思いますが、3音というのは非常に少ない発音数です。
更に、ゲーム内でも効果音を出すと1トラック使ってしまうので、3音同時に発音している場面で効果音を出すと、どこかのトラックがミュートされてしまうという厳しい仕様がファミコンにはありました。
しかし、そんな制約の中作られたファミコンミュージックというのは、実に印象深く味のある音楽が揃っていたと個人的に思います。
また、その独特の音源は、チップチューンという、初期ファミコン・ゲームボーイの音源をオマージュし、制作された音楽ジャンルが存在するほどです。
古臭さを感じながらも、どこか哀愁も感じられるチップチューンは、ファミコン世代にとっては非常に懐かしい感じがする音楽で、日本でもチップチューンを専門としたYMCKなどのバンドが幾つか存在しています。
個人的な見解としては、3音時代のファミコンミュージックは、そのメロディ重視の楽曲と音数の少なさから、一度聴いただけで頭のなかにずっと残り続けるような印象深い音楽が多かったように思います。
3音という音の情報量の少なさから、やはりすぐに頭の中にスッと入ってくるのでしょう。
現在のゲームハードでは、音楽面では生音源が入れられたり、同時発音数も比較にならないぐらい多く、表現できる幅が広がりましたが、それ故にゲーム音楽がゲーム音楽である所以が失われ、ゲーム音楽という括りではなく、映画や、一般的な場面でも普通に使えそうな音楽が当たり前になりました。(すなわち、ゲームに合わせた音楽が作れるようになったということです)
表現の幅が増えるのは、もちろん良いことなのですが、逆に、今のゲームミュージックには昔のゲームミュージックに感じた味のようなものが失われてしまったとも個人的に思うこともあります。
音数が増えたことによって、昔のように一回聴いただけで心に刷り込まれるような曲も減ったように感じます。
もちろん、私の個人的環境や趣味などが多分に入っている感想であり
今のゲーム音楽もいいよ!という人も多数おられるでしょうが、個人的にはゲームコンテンツに多く触れた
小学生~中学生頃に良く聴いた、ファミコンのピコピコサウンドが、自分のゲーム音楽を含めた、音楽趣味の中で今でも大きなウェイトを占めていると感じるのです。
ファミコン初期の名作、バルーンファイトよりバルーントリップ
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2013-01-14 23:22
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